*Complex+Drive*

勝手に上から目線の、真っ黒な。

働き方の次は、結局何がやりたいかだ。

新年から仕事について考えている本城です。

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

 

 

というのも、考えざるを得ない理由がもちろんここにはある。

昨年暮れに、現勤務先に退職を申し出たものの、思わぬ引き止めに遭ってしまったのだ。

社長の引き止めはおよそ3時間に及び、立ちっぱなしの私は疲れ果てて一旦持ち帰ることにしたのだ。

分かります?世の上司という立場の皆様よ。タイムカードを切って19時半に退職を申し出て、あなたは自分の机に座り、私は立ちっぱなし。22時半までその状態ですよ?だからそーゆーところなんですよ!(# ゚Д゚)部下が退職を考えるのは!仕事の内容じゃない。待遇の問題じゃない。私の退職は、あ・な・たが原因なんです!

 

と、大声で叫びたいところをぐっとこらえて、その時の会話の内容を振り返ってみよう。

 

私のアプローチの流れは基本的に次のようだった。

 

①性格的な問題→②自分の能力不足→③やりたいこと→④前会社からの引き抜き

 

切り口としては①自分のおおざっぱで楽観的な性格が、今の仕事に向いていないという根本的で変えがたい部分を前面に押し出す形とした。それを踏まえ②それらを補えるだけの交渉術や思考能力に欠けている点を付け加え、③デザイナーが他にいる今、自分がデザインを担当する見込みがほとんどないことを確認した。

④に関してはあの場では言わないつもりだったが、引き止め方があんまりだったので思わず口走ってしまった。結局それも効果がなかったのだけれど。

 

対する社長の応対はこうである。

 

①②については自分も昔同じだったから、経験で賄えるということ。これは確かに一理ある。私自身、1年半という短いスパンで退職するのは不本意だと思っている。

③については、私の場合普段から考えていない分、どうしてもデザインの一案を出すのに時間が掛かる為、スピードが要求される案件についてはデザイナーのAさんに回すのが効率的だということ。役割分担という認識を踏まえて、私に対しては設計の遵法性に関わる建築士的な立場を担ってほしいということ。

これに対しては、Aさんの方が圧倒的にセンスが良く、更に裏付けのあるデザインができる人なので、なんの異議異論もない。もう争う気にもならないくらい格が違うので、嫉妬すら起きない。スピードに関しては、別に私は遅い訳ではなく、実際デザイン案はポンポン出している。しかし、どれも薄っぺらで浅い、何も考えていないことがデザインにも表れているため、まず社長のOKが出ないのだ。「なんで木目なの」「なんでこの色なの」「なんでここに格子を作るの」という社長の問い、ひいてはお客様からの問いに私はいつもなんにも答えられないのだから仕方がない。私はいつも自分の感覚だけで適当に作っている素人なのだということが良くわかった。

だからと言って別に設計がやりたい訳でもないので、社長に求められた役割にはまったく魅力を感じなかった。建築基準法、消防法、都条例など、様々な制約の中で建物が建てられていることを知ることは確かに面白かったけど、それを仕事にしたいとは思えなかった。

一方で、私の薄っぺらなデザインでも、インテリアコーディネーターという肩書ゆえに、場所さえ違えば輝くことも分かっていた。「どうしてこのデザインなのか」をプロとして説明が出来るくらい突き詰めないといけないことはとても身に沁みたが、「センスない」「浅い」「何も考えてない」と図星を刺され続け、堪え、デザイナーとして成長したいと思えるほど、根性もなければ思い入れもない。

そんな訳で①から③まで話した段階で、社長から「そんな気持ちで転職したら、絶対に次でもうまく行かない」と言われたので、カチンと来て④実は前の会社から声を掛けてもらっていると切り出してしまったのだった。人生振り返ると私は結構カチンと来やすい。

 

①から④まで話し終えると、社長はとにかく「逃げだ」「甘えだ」と私を責め続けた。だからそれな。私は逃げると決めて転職活動をしたのだ。人をイジることが親しみの裏返しだと勘違いしている、自分の不機嫌を社員に受け止めてさせることを甘えだと気付かない社長から逃げて、このままの私で良いと言ってくれるところに逃げ込むのだ。

実際、私は社長の声を聞くだけで動悸がして、手が震えるくらいまで精神的に追い込まれていた。仕事の進め方で悩んで相談しても「自分で考えろ」と言われ、自分で考えて動いても「なんで確認しないんだ」と責められ、最終的には「お前は暇そうでいいよな」と深いため息をつかれた。自分がいるだけで責められると思ったら、息苦しくて仕方がなかった。早くこの場から逃げ出したい、そう思ったのだ。

 

 

転職活動を始めるだけでも気は紛れた。転職サイトに登録しておくだけで、スカウトメールがたくさん来る(主に自分の希望とは異なる職種ばかりからだけど)ので、必要とされている自分を実感できた。

やっぱり自分には図書館員が一番合ってるなぁと思って司書に応募したり、建築・デザインは向いてないなと思って一般事務職に片っ端から応募してみたりしたけれど、結局面接まで残るのは建築系だけだったりする。仕方ないよね、アラフォーだもの。

 

家から近くて、残業がないか残業代が出る会社を条件に掲げて転職活動をした結果、見えてきたのはその先にある【何がやりたいか】だった。建築系であるとして、私は現場で直接打ち合わせをしたり交渉したりするよりも、そういう人のサポートとして図面を清書したり資料を作ったりしたいなぁということと、法人的なエントランスデザインや空間デザインよりも、住宅系の比較的狭いところでのデザインの方がやりやすいなぁということだった。

なので年明けの退職交渉は、この【やりたいこと】一つに絞って!話を進めたいと思っています。

 

無理だと思うけど、可能であれば1月末…ダメなら2月末…最悪でも年度末…には退職したい、いや、します!