*Complex+Drive*

勝手に上から目線の、真っ黒な。

グルテン不耐症と私。

二年前、私は突然グルテン不耐症になった。

この言い方だとあまりにも通用しないので、周囲の人には分かりやすく「小麦アレルギーです」と伝えるようにしている。そうすると「え?食物アレルギーって突然なるものなの?」と驚かれることが多い。アレルギーの多くは幼少期に発覚するものが多く、その期間を乗り越えてしまえばアレルギーになる心配はないと考えている人もいるようだが、要は花粉症と同じで個々人が元々持っている許容量を超えれば、いつでも誰でも食物アレルギーになる可能性がある。

 

発覚したのは、最初に症状が出てから一ヶ月以上が経過してからだった。

毎週末、夕方になると今まで感じたことのない腹痛が襲ってくるようになった。手足が震え、立っていることも座っていることも出来ず、床にへばりついて浅い呼吸を繰り返すことしか出来ない。時間にすればおおよそ30分程度で症状は過ぎ去るのだが、その間何度もトイレに行き、ひたすら下痢を繰り返す。ガクガクと震える膝と痛みで朦朧とする意識の中、あまりにも手が震えて携帯を操作することもままならない。命の危険を感じるほどの症状だ。

症状が収束に向かい、ようやく携帯が触れるようになると、もちろん“激しい腹痛 原因”でググる訳だが、そこで見つけたのが“グルテン不耐症”というキーワードだった。

 

その頃の私は、毎朝パン食派で、週末は家で昼食を摂ることが多く、大抵は手抜きをしてカップラーメンや冷凍パスタを食していた。そうして、腹痛が起きるのは決まって朝にパン、昼に麺類を食した日に限ることが分かったのだ。

 

グルテン不耐症”というキーワードに出会ってから、意識的に食べ物から小麦を抜くと腹痛の症状は出なくなった。グルテン不耐症の解説ページを読んでもらえば分かるが、実はこの事実こそが私がグルテン不耐症であるという証明に他ならない。残念ながら病院などの診断ではっきりと宣告される類のものではないらしい。(どうしても診断されたいなら数万円の血液検査で「小麦かもねー」くらいの結果は出してもらえるらしいです)

 

グルテン不耐症になって分かることは、世の中が小麦食品で溢れているという衝撃だった。特に小腹が空いた時に軽く口に入れられるものがけっこう少ない。例えばカロリーメイトは小麦の固まりだし(こんな時はソイジョイを探す)、サンドイッチの代わりにおにぎりを頬張っているとガチで食事しているひとに見られるので切ないことこの上ない。あるいは、カフェやファストフードと呼ばれる場所ではほとんど食事をすることが出来ないし、一度和定食屋さんでメニューのアレルギー表をもらったらサラダとコーヒー以外の全てに小麦が含まれていて絶望したこともある。(店員さん曰く、だしにも小麦が含まれているそうです)あと、夏場に何となく不調が続くと思ったら麦茶が原因で「えーっ?これも??」と思ったものである。

 

症状が表面化した原因は不明だが、転職をした直後だったので、知り合いには「ストレスだよ、ストレスが原因でアレルギーになっちゃったんだよ」と良く言われたものだ。あるいは、転職の前に始めたホットヨガ好転反応だとみることができるかも知れない。原因もさることながら、症状も曖昧で、腹痛覚悟でラーメンを一杯完食しても何事もないこともあれば、複数個のシュウマイで症状が出たりもする。また、症状も腹痛であったり、頭痛であったり、過度の疲労感であったりもする。不耐症というものがなかなか人に理解されないのも、このあたりが原因なのではないかと思う。

 

私は新垣結衣さんが好きだ。だから彼女がCMしているチキンラーメンが食べたい。ひたすら食べたい。なので米粉チキンラーメンを出して欲しい。これだけグルテンフリーが広がってきているのだから、そろそろ満を持して出してくれたって良いと思う。

 

そんな訳で、日清食品さんに期待しております。