*Complex+Drive*

勝手に上から目線の、真っ黒な。

ドラマ『奥様は、取り扱い注意』第1話感想。

綾瀬はるかさん主演という部分だけをきっかけに観ましたが、夫役が西島秀俊さん、脚本が金城一紀さんということで冒頭のアクションシーンに納得。一方で、キャスティングだけで盛大なネタバレじゃないかと思うのですが…。色々思うところをいつも通りつらつらと書き出してみます。

 

見所は…インテリアかなぁ…。

あの西島秀俊さんがIT企業経営者な訳ないだろ!というツッコミはさておき、残念ながら最大の見所はインテリアだと声を大にして言いたい。設定が高級住宅街で暇を持て余す主婦の道楽という部分で、どれだけ視聴者の共感を得られるか大変疑問だったりする。少なくとも大半の部分で白けてしまった訳ですが、インテリアは素晴らしかった。インテリアコーディネーターとしてやりがいある美術設定だなぁと思います。これから住宅を購入する方は参考になるんではないでしょうか。特にキッチンと寝室と収納ですね。間接照明とか「これ使ってみたかったんだよね〜」というものが使われていて、ひたすら内装ばっかりチェックする1時間でした。

 

さて問題の本筋。

冒頭で、タイトルである『奥様は、取り扱い注意』の意味が分かったり、ハリウッド映画でよくある元CIAが活躍する設定同様の痛快劇なのは分かります。分かりますが。1話で扱うのがDVって何だか悪い意味でありきたり過ぎてどうなんでしょうか。このところドラマで安易に取り上げられすぎて“女性の気持ちに寄り添うツール”扱いになっているのがすごく嫌だなぁと。更に広末涼子さんが『ナオミとカナコ』でまさにDVと戦っていたのでその辺りもフラッシュバックして、また何か同じものを見せられてる感じがしてしまいました。そんな身近なご近所トラブルがDVであって欲しい訳があるはずもないので、安直に取り入れて欲しくないというのが率直な感想。

 

痛快…かな。

全体的に都合よくトントン拍子に台詞が回っていくのが、ものすごく違和感があるというか…。例えばですけど、妻がご近所のDVに気付いたことを夫に相談しても、大概は「うちに関係ないんだからほっとけよ」「何でも首突っ込むなよ」と言われるのがオチだと思うし、友人に相談しても「そんなに親しくないのに、あまり関わって事を大きくするのは良くないんじゃない」と当たり障りのない返答が返ってくる方がザラだと思うんですよ。なのにこのドラマだと時間を掛けてまで問題を解決しようとする方向で、最初から全体が一致してしまっていてとても現実味がない。挙句、相手の夫と対峙するまで首を突っ込んでおいて、結局本人が刺されるまで解決しないってどうなんだろうと思う。あそこまで踏み込んでしまったら、下手したら殺される危険性だってあるし、友人として名乗り出た大原家や佐藤家に嫌がらせが飛び火する可能性だってある訳で、その辺が特に問題なくあっさり数週間が過ぎ、水上さんからのSOSの電話にも気付かず…って無責任だなぁと。テンポが所々で崩されるのは前期の『カンナさーん!』に近いかな。こちらがドラマに求めていることとズレている感じが、最初から最後まで拭えませんでした。

 

それでも最後まで観ます!

とは言え、綾瀬はるかさんも西島秀俊さんも広末涼子さんも本田翼さんも金城一紀さんも好きなので最後まで観ます(笑)インテリアもそうですが、ファッションも良かったのでそれも毎回楽しみですね。あとは西島さんの正体がどっか早いうちに出てきて、『Mr.&Mrs.スミス』みたいな展開になるのを期待して待ってます!