*Complex+Drive*

勝手に上から目線の、真っ黒な。

帰り道。

寒い。なんだって寒い。
暑くても寒くても、行き場のない怒りの感情がわき出るのは何故だろう。

日が暮れて、どんどん灯りが点いてゆく時間が好きだ。
マンションでも会社でも戸建てでもいいが、お店のように中が見えてしまうのはよろしくない。
中が見えないのに灯りだけが確認出来るというのが良い。
昼間には分からなかった人の息づかいがそこにはある。

灯りの点いた部屋を眺めて思いを馳せる。
仕事で疲れて帰ってきたのだろうか。帰ってきたくもない家という場所に引き戻されたのだろうか。
あるいはそこでまさに殺人が行われているのかもしれないし、高層のオフィスでは禁断のセックスの最中かもしれない。

透明人間になれたら、色んな家を優雅に渡り歩くのに、と灯りの点いた部屋を眺めて思う。
悪趣味だろうけど、どんなに素敵ないえや立派な会社でも必ず幸せとは限らない現実を目の当たりにしたい。
人を羨みたくない。幸せの寛大さを思いたい。
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